私は年に4、50冊の本を読みます。ほとんどは近所の図書館からの借り物です。たくさん読むので、自分でも何を読んだか分からなくなるので、記録を取る事にしました。 注)あらすじを書いてます。ネタばれ注意です。
2013年2月6日水曜日
億夜/髙樹のぶ子・著
主人公沙織、その恋人竹雄、その弟光也。学生時代沙織は恋人の竹雄と婚約しながらも、光也を好きになり、裏切る。光也は兄を慕っており、必死になって自分の恋路を隠そうとするが、ついに兄竹雄のしるところとなり、光也は自殺する。25年後沙織は結婚し、死期間近い夫と暮らしていたが、そこにかつての恋人竹雄が突然あらわれる。二人はお互いを否定しつつも惹かれあうが、肉体関係はすれすれで回避されている状態。その後夫は死に、竹雄は妻から離婚を切り出され、ついには沙織のもとも去る。沙織は夫の死に憔悴しながらも、もどってくるという竹雄の言葉を笑って受け流しながら、それでも人は、死んだ者のためにも無様でも生きていくんだ、と心に思うのだった。
2013年1月23日水曜日
猫は夜中に散歩する/田中小実昌・著
著者のエッセイ集。およびその連載を集めた本。
ほとんど赤裸々とも言えるような内容で、しもねた中心に著者自身の事を書かれているあたりは、勇気があるなぁ、と関心する。自身の事-パイプカット手術、包茎手術をした話、ほとんど毎晩新宿で飲み歩き、ひどいときは記憶をなくすまで酔いつぶれる話。自身の「息子」についての話、短いけど太さは十人並みだ、とか。さらに理屈っぽいくだりの話。など興味をひかれる話題も多かったが、途中で飽きてしまい、読むのを止めた。1980年(昭和55年)1月出版。
ほとんど赤裸々とも言えるような内容で、しもねた中心に著者自身の事を書かれているあたりは、勇気があるなぁ、と関心する。自身の事-パイプカット手術、包茎手術をした話、ほとんど毎晩新宿で飲み歩き、ひどいときは記憶をなくすまで酔いつぶれる話。自身の「息子」についての話、短いけど太さは十人並みだ、とか。さらに理屈っぽいくだりの話。など興味をひかれる話題も多かったが、途中で飽きてしまい、読むのを止めた。1980年(昭和55年)1月出版。
2013年1月17日木曜日
五体不満足/乙武洋匡・著
もうこの本をご存知の方は多いだろう。まだ読んでなかったのか、という事を後悔するような良著だった。
彼の半生、と言っても20歳くらいまでの生涯を綴った自伝である。何度も熱いものがこみ上げてくる良い本だ。
先天性四肢切断という症状を持って生まれてきた彼だが、暗さ、悲観的といった言葉からは無縁の元気一杯、明るく過ごしてきたことが、この本からわかる。と同時に健常者である私達の「思い違い」なども改めて教えてくれる、気づき、の本でもある。
例えば障害者を見て、つい「かわいそう」と思ってしまうが、ただ四肢が無い、というだけで、自分も一個の人間、皆となんら変わらない、目の悪い人がメガネをかけるように、手足が無いから車椅子に乗るのだ、というフレーズは、こちらの心をビシッと戒められたような気がする。
この本を読んでないかたがいれば是非お勧めしたい。
彼の半生、と言っても20歳くらいまでの生涯を綴った自伝である。何度も熱いものがこみ上げてくる良い本だ。
先天性四肢切断という症状を持って生まれてきた彼だが、暗さ、悲観的といった言葉からは無縁の元気一杯、明るく過ごしてきたことが、この本からわかる。と同時に健常者である私達の「思い違い」なども改めて教えてくれる、気づき、の本でもある。
例えば障害者を見て、つい「かわいそう」と思ってしまうが、ただ四肢が無い、というだけで、自分も一個の人間、皆となんら変わらない、目の悪い人がメガネをかけるように、手足が無いから車椅子に乗るのだ、というフレーズは、こちらの心をビシッと戒められたような気がする。
この本を読んでないかたがいれば是非お勧めしたい。
2013年1月3日木曜日
花まんま/朱川 湊人・著
ほとんどの本は家近くの地区センターで調達している。ランダムに選んだ本を読み感想をこの部ログに書いているわけだ。そしてたまにとんでもなくお気に入りの作家を発見することがある。
本日がまさにそれだ。全くの私好みの作風を描く作家に出会えた。
幼い妹フミ子が熱を出し、完治した後、まるで別人に変わってしまった。彼女が言うには、自分は岐阜・彦根にすんでいて、エレベーターガールをしていたが、狂人に突然襲われ、この世を去った、喜代美だと言い出す。初めは言うことを信じなかったが、ある日、フミ子がどうしても彦根に行く、と言い出す。困った兄の俺は、しかたなく、フミ子のお供をし、生前の住処である家にたどり着く。そこには、娘の死を乗り越えられずにやせ細った喜代美の父の姿があった。しかし、フミ子にその父との対面を絶対に許さなかった俺の意見を受け入れる代わりに、フミ子から使者の役割を頼まれた俺は、その父と対面し、フミ子が作った「花まんま」-花で作ったおままごとのお弁当-を手渡す。それを受け取った父は、亡くなった喜代美からのメッセージと受け取り、残りの余生をしっかり過ごす事を受け入れる。
昭和3,40年代の大阪を中心としたホラーともとれる不思議な話が展開される作風。しかし、怖さよりもその登場人物をに描写の中心がいき、心が温かくなる作風となっているところが、好きだ。
私の一押し作家の一人としたい。
本日がまさにそれだ。全くの私好みの作風を描く作家に出会えた。
幼い妹フミ子が熱を出し、完治した後、まるで別人に変わってしまった。彼女が言うには、自分は岐阜・彦根にすんでいて、エレベーターガールをしていたが、狂人に突然襲われ、この世を去った、喜代美だと言い出す。初めは言うことを信じなかったが、ある日、フミ子がどうしても彦根に行く、と言い出す。困った兄の俺は、しかたなく、フミ子のお供をし、生前の住処である家にたどり着く。そこには、娘の死を乗り越えられずにやせ細った喜代美の父の姿があった。しかし、フミ子にその父との対面を絶対に許さなかった俺の意見を受け入れる代わりに、フミ子から使者の役割を頼まれた俺は、その父と対面し、フミ子が作った「花まんま」-花で作ったおままごとのお弁当-を手渡す。それを受け取った父は、亡くなった喜代美からのメッセージと受け取り、残りの余生をしっかり過ごす事を受け入れる。
昭和3,40年代の大阪を中心としたホラーともとれる不思議な話が展開される作風。しかし、怖さよりもその登場人物をに描写の中心がいき、心が温かくなる作風となっているところが、好きだ。
私の一押し作家の一人としたい。
2012年12月9日日曜日
夢食い魚のブルー・グッドバイ/玉岡かおる・著
大学卒業間近のヤマトと桜子の恋物語。会えばいつもけんかばかりしている二人。しかし、二人とも相手を想いつつも一線を越えず、また越えられずにいた。やがて時は移り、桜子は就職活動を始める。しかし、ヤマトは一向に社会への準備をする気配もないどころか、暇さえあれば、釣りにでかける。やがて、二人はすれ違いをはじめる。桜子は航空会社の就職が決まり、東京行きが決定。ヤマトは逆に留年が決まり、釣りが高じて北海道までふらっと出かけてしまう。そんなヤマトの気持ちが全く理解できず、悩み傷つく桜子。桜子自身が何度もヤマトのことを諦めようとするが、なかなか踏み切れない。そして衝動的に北海道に渡り、ヤマトに気持ちをぶつけ、二人は結ばれるが、それを契機に桜子はヤマトとの別れを決意する。
上記ストーリをメインにサブに母娘との確執、ヤマトが釣ってきたブラック・バスを無理やり桜子が飼い、水槽に囚われた魚を自身にみたてたり、古い世代の母、祖母ら女性をあてはめてみたりする物語がサイドストーリとしてある。
上記ストーリをメインにサブに母娘との確執、ヤマトが釣ってきたブラック・バスを無理やり桜子が飼い、水槽に囚われた魚を自身にみたてたり、古い世代の母、祖母ら女性をあてはめてみたりする物語がサイドストーリとしてある。
2012年11月20日火曜日
τ(タウ)になるまでまって/森 博嗣・著
あまり面白くなかった。微妙にズレ、とか無駄を感じる。タイトルの「タウになるまで・・・」謎のラジオ番組の名だったが、直接物語に関係がないというのもびっくりする。さて、あらすじは・・・・
超能力者 神居が住む伽羅離館は森の奥深くただ一軒建つ直方体の屋敷。ここに7人の男女が集められ、そして閉じ込められる。神居が預言した通り、外は雷が光り雨が降り、屋敷の全ての扉は開かなくなる。電話は屋外でないとつながらない。そんな中、神居が晩餐の後、超常現象を披露したあと、密室にて殺される。一同は窓を割り電話で救助を要請、警察とともに犀川教授も呼ばれ、あっという間に密室の謎を解き去っていく。トリックは扉は家庭用溶接機で外から溶接され、その時の光が雷と勘違い、窓を打つ雨はスプリンクラー。犯人は鉄格子のハマった窓を溶接機で取り去り、侵入し、神居を殺害後、窓から脱出、また溶接し、完全密室を作った、というもの。
繰り返すが、微妙にずれがある。犯人は、7人のうち先に帰った一人かも?というあいまいな結末。かつ、神居のバックにさらに大物組織が絡む、などと匂わすのも最後の方に取ってつけたような。。。どうもシリーズ物らしく、途中で読んだ私には魅力半減、???が頭に残る結果となった。
超能力者 神居が住む伽羅離館は森の奥深くただ一軒建つ直方体の屋敷。ここに7人の男女が集められ、そして閉じ込められる。神居が預言した通り、外は雷が光り雨が降り、屋敷の全ての扉は開かなくなる。電話は屋外でないとつながらない。そんな中、神居が晩餐の後、超常現象を披露したあと、密室にて殺される。一同は窓を割り電話で救助を要請、警察とともに犀川教授も呼ばれ、あっという間に密室の謎を解き去っていく。トリックは扉は家庭用溶接機で外から溶接され、その時の光が雷と勘違い、窓を打つ雨はスプリンクラー。犯人は鉄格子のハマった窓を溶接機で取り去り、侵入し、神居を殺害後、窓から脱出、また溶接し、完全密室を作った、というもの。
繰り返すが、微妙にずれがある。犯人は、7人のうち先に帰った一人かも?というあいまいな結末。かつ、神居のバックにさらに大物組織が絡む、などと匂わすのも最後の方に取ってつけたような。。。どうもシリーズ物らしく、途中で読んだ私には魅力半減、???が頭に残る結果となった。
2012年11月6日火曜日
海辺のカフカ/村上春樹・著
上下巻の大作。15歳の少年の不安定な心がやがて成長してゆくきっかけまでを描いた作品。
特に大げさな起承転結があるわけではなく、ストーリーそのものに意味があるというより、この物語の随所にみられる、ロマンティックと言って差し支えないほどの描写、登場人物の感じている心模様が切ないほど心にしみる。そちらにこそ、この本の意味があるように感じた。
物語は2つの話が交互に語られ進行していく形を取る。一つは、 15歳の少年カフカは、幼い頃母に捨てられた記憶が心の重荷になっており、耐え切れず父のもとから姿を消し、四国高松にある甲村記念館に身を寄せる。そこでしりあう女性の体を持つ男性、大島、館長でありながら、若くして恋人をなくしたために心をその時に置いて来た佐伯と出会う。やがて佐伯が実母と知りながら愛し合う。
もう一つは戦後まもなく不思議な現象に巻き込まれ、意識がもどった時には、字が全く読めなくなってしまった、ナカタ少年。現在では初老となるナカタさんは、猫と話すなど特殊な能力もみにつけていた。彼は、猫を殺すジョニー・ウォーカーを殺し(これはカフカの父と同一)さらに何かに惹き付けられる様に行動し、出会ったホシノと名乗る青年と四国を目指し旅を始める。
この話が一つになる。ナカタさんは甲村記念館を訪ね、佐伯を死に至らしめる。ナカタさんも役目を全うしたかのように静かに死んでゆく。
少年カフカは一方遠方にいて佐伯の死を知り、「かの地」に佐伯や本当にカフカが恋こがれる15歳の佐伯、さらに、自分を捨てた母佐伯に会いに行く。そこで佐伯に生きてもどってほしいと諭され、現実の人生に戻っていく。
特に大げさな起承転結があるわけではなく、ストーリーそのものに意味があるというより、この物語の随所にみられる、ロマンティックと言って差し支えないほどの描写、登場人物の感じている心模様が切ないほど心にしみる。そちらにこそ、この本の意味があるように感じた。
物語は2つの話が交互に語られ進行していく形を取る。一つは、 15歳の少年カフカは、幼い頃母に捨てられた記憶が心の重荷になっており、耐え切れず父のもとから姿を消し、四国高松にある甲村記念館に身を寄せる。そこでしりあう女性の体を持つ男性、大島、館長でありながら、若くして恋人をなくしたために心をその時に置いて来た佐伯と出会う。やがて佐伯が実母と知りながら愛し合う。
もう一つは戦後まもなく不思議な現象に巻き込まれ、意識がもどった時には、字が全く読めなくなってしまった、ナカタ少年。現在では初老となるナカタさんは、猫と話すなど特殊な能力もみにつけていた。彼は、猫を殺すジョニー・ウォーカーを殺し(これはカフカの父と同一)さらに何かに惹き付けられる様に行動し、出会ったホシノと名乗る青年と四国を目指し旅を始める。
この話が一つになる。ナカタさんは甲村記念館を訪ね、佐伯を死に至らしめる。ナカタさんも役目を全うしたかのように静かに死んでゆく。
少年カフカは一方遠方にいて佐伯の死を知り、「かの地」に佐伯や本当にカフカが恋こがれる15歳の佐伯、さらに、自分を捨てた母佐伯に会いに行く。そこで佐伯に生きてもどってほしいと諭され、現実の人生に戻っていく。
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