2012年3月18日日曜日

乱心タウン/山田宗樹・著

2011年7月8日
「マナトキオ」と呼ばれる富裕層だけに許された1km四方の専用街。周囲を高さ3mの塀に囲まれ、進入するには、4箇所あるゲートを通らなければならない。そこには、監視員が常駐し、マナトキオ中にある防犯カメラで監視され、セキュリティは完璧だった。物語は3つの視点から語られる。一つは富裕層でありながら、ひとくせある住民たち、そしてマナトキオの監視員紀ノ川康樹。彼には笹川景子という彼女がいるが、金持ちの男に景子は乗り換えてしまう。そして、マナトキオに出入りする業者サカエ消毒の高梨悠介。彼には妻と息子がいるが、息子が白血病にかかってしまう。幸い、治療が功を奏し、息子は快方に向かう。マナトキオ内に侵入者が入ったといううわさが広まり、その情報が暴走し、殺人鬼が侵入したことに。その殺人鬼はサカエ消毒の人間となり、高梨の同僚が無実を被り、解雇されてしまう。高梨は誤解を解くためにマナトキオの住民に直談判することに。しかし、住民は殺人鬼がもどってきたと勘違いし、大混乱に。一方、金持ちに乗り換えた景子だが、底の薄い性格につくづく嫌気が差し、康樹とよりをもどすことに。一方、マナトキオの住民は、不審者のうわさを契機に、どんどん壊れていく。そんな住民を冷ややかに見つめる住民砂原。彼はテロリストだった。マナトキオ内に核爆弾時限装置をセットし、国外逃亡する。最後は、まもなく爆発するマナトキオなのに住民は誰も気づかず、相変わらずの毎日を送る。というエンディング

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