2012年10月27日土曜日

ビートルズでもっと英会話/小島智・著

タイトルからも想像できる通りビートルズの曲の歌詞を英会話の教材にしたもの。とはいうものの、普通の英会話教材と違うのは、著者がビートルズを始め音楽ファンであること。そのため、英語歌詞の和訳が教科書的でなく、かなりビートルズに寄っている訳であるところが共感がもてる。どちらかというと、「英会話」でなく、リーディング力を身に付けるための読本、と位置付けが出来そうだ。文法の解説もビートルズを題材にしたためか、とても分かりやすく感じる。

2012年10月15日月曜日

英文法がわからない!?/中川信雄・編著

 いわゆる英文法の参考書、といった位置づけになると思うけど、単なる文法書とちょっと違い、Q&A方式になっているという事と普通の英文法書には載ってない文法的な事がかかれている。英語力をアップしたいけど、文法が苦手で、かつ、参考書などもってのほか、という方に薦めたい。例えば、冠詞。a,theと冠詞をつける、つけないなどの区別が読むと一目瞭然、とまでないかないまでも理解できる。aは、不特定、未知のものに、theは語源がthatであるから「あの、その」的意味になり、前述の、概知の特定のものにつける、そしてつける、つけないは数えられるかどうか、で選択される。これを読んでseaとthe seaの違いがわかった。seaは「一般的な海」となり、the seaは「特定の海」、つまり、思い出の海とか、話題上にすでに上っている特定の海岸地区、三浦海岸とか、逗子とか、そういう事。 だからマジックでいたずら書きをしたリンゴは、an appleではなく、the appleになります。 けっこう英語好きなら面白くためになる一冊だった。

2012年10月10日水曜日

怪談人恋坂/赤川次郎・著

 郁子の寝たきりの姉裕美子が病死した。葬儀の席、郁子の前に亡霊となって表れた裕美子は、自分は病死ではなく、殺されたのだ、そして、郁子は妹ではなく、裕美子が16歳の時、何者かに犯されできた自分の娘であると告げる。やがて郁子も16歳となり、姉の仇を討とうと操作を開始するが、その矢先次々と身の回りに不可解な死が連続する。最初は裕美子の死亡診断書を病死、と書いた老医師が、次いで裕美子を看護していた和代が、その当時裕美子の家庭教師だった梶原に殺される。裕美子の叔母靖枝は、自分の夫の死をきっかけに裕美子の霊を見て、一夜にして白髪に。。。
複雑に人間関係が入り組み、この本筋の他にも2重3重の別の筋が話しを複雑・怪奇にしている。
 裕美子は家の金を盗んだ梶原に口封じのために殺された。その現場を見ていた和代に梶原は、後年脅され続け、結局和代も殺してしまう。そして、その梶原も最後は気がふれた自分の妻に刺し殺される。一方、裕美子を孕ませたのは血の繋がりはないものの、実兄の桂介だった。それを知った、桂介の妻の沙織は、動転し、家の前の人恋坂で転げ落ちて死ぬ。


 最終的にはかなり陰惨なエンディングである。赤川のダークワールド全開作品。