2013年1月17日木曜日

五体不満足/乙武洋匡・著

 もうこの本をご存知の方は多いだろう。まだ読んでなかったのか、という事を後悔するような良著だった。
 彼の半生、と言っても20歳くらいまでの生涯を綴った自伝である。何度も熱いものがこみ上げてくる良い本だ。
 先天性四肢切断という症状を持って生まれてきた彼だが、暗さ、悲観的といった言葉からは無縁の元気一杯、明るく過ごしてきたことが、この本からわかる。と同時に健常者である私達の「思い違い」なども改めて教えてくれる、気づき、の本でもある。
例えば障害者を見て、つい「かわいそう」と思ってしまうが、ただ四肢が無い、というだけで、自分も一個の人間、皆となんら変わらない、目の悪い人がメガネをかけるように、手足が無いから車椅子に乗るのだ、というフレーズは、こちらの心をビシッと戒められたような気がする。
 この本を読んでないかたがいれば是非お勧めしたい。

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