2012年3月11日日曜日

左手に告げるなかれ/渡辺容子・著

2010年11月11日
 保安士(スーパーなどの万引きを取締る私服警備員)の主人公八木薔子が、過去に不倫関係にあった男の妻を殺した罪の嫌疑をかけられたため、真犯人をさがしていくストーリ展開。代42回乱歩賞受賞作。特に斬新さは感じられなかったが、読みやすく、娯楽性があり良作と思った。最後は主人公が犯人の探偵と刺し違えて死ぬという展開が意外性があった。(死ぬ、とはどこにも書いてないが、救急車で意識が薄くなっていき、保安士の仕事を終了する定時連絡をする、夢の中という終わり方)
 ただし、推理ものにありがちな、大勢の登場人物で、真犯人を煙にまく、というタイプが感じられ、読みながら犯人探しをしようという気にはならなかった。また女主人公のテンヤンデイ的な、はすっぱな物言いがきにいらなかった。

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