2012年3月18日日曜日

風の棲む町/ねじめ正一・著

2011年4月12日
 山形県庄内酒田市を舞台に、昭和50年代に起こった酒田大火災事件を背景に物語は進む。主人公の武藤拓也は、この火災の年高校2年。将来の希望も無く、未来を決めかねていた時、火災に遭遇し、市内で手広く本屋を経営していた父の4店舗中2店舗が火事で焼けてしまう。そこから復興していく途上におこる悲喜こもごもが綴られ、ようやくと思った矢先に父が脳溢血で倒れ、拓也は初めて父の有難さを実感し、家業をついで本屋になることを決意する。時は流れて数十年。妻も子もいる拓也は、常務となり、日々本屋の仕事に奔走するのであった。
 書いてしまえば、これまでだが、なんとなくほんわか、すがすがしい読後であった。また拓也の年齢が自分の2歳上、と言う設定も親近感を覚えた。

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