2012年3月18日日曜日

福音の少年/あさのあつこ・著

2011年10月28日
高校1年の永見は同級生の恋人藍子をアパートのガス漏れ火災により失う。アパートは全焼し、その日偶然に母親とケンカして永見の家に外泊していた柏木もそこの住人であり、両親を揃って亡くしていた。しかし図書室の永見との想い出のある本の中から藍子が売春をしていた証拠がみつかり、偽装殺人ということが判明。共に事件を追っていた3流記者と情報を交換し合い、大物政治家が黒幕であることを突き止める。そして、実行犯である名のしれない暗殺者と対峙することに。暗殺者から仲間になることを誘われるが断る。ほどなくサイレンの音と柏木が現場に到着するが、永見はわき腹を刺される。致命傷にはなっていない、と暗殺者は姿をくらます。
本のストーリーは以上のもの。全体的に「ゲイ」の香りが漂う。永見と柏木の描写がそうだ。16歳の少年の幼さと大人のするどさとが同居する複雑・不安定な感情などを描いているようだが、肝心の話が「この手」としては劇的ではなく、かつ提示された謎解きも何もなされないまま、といった感じだ

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