2012年3月11日日曜日

奇跡の人/真保祐一・著

2011年3月12日(土)
 相馬克己は8年前事故に遭い、脳死状態から奇跡的に回復をみせた文字通り奇跡の人と院内で呼ばれていた。8年間の入院とリハビリ生活を終え、社会復帰を果たすが、相馬本人は8年前以前の記憶が全くなくなっていた。父母の記憶はおろか、全ての過去の記憶がなく、ふと以前の自分を知りたくなり、調査を開始する。次第に明らかになっていく事実は、暴走族のようなチームを作る不良であり、付き合っていた彼女の、浮気した相手を殴り、大怪我を負わせ、逃げる途中に車で人をはね、死亡させ、その時事故を起こし、病院に搬送された、という認めがたい忌まわしい事実だった。以前の彼女の聡子を訪ねてその事実を知った相馬は、そのショックで過去の記憶が覚醒するが、心の中で現在の相馬と過去の相馬が葛藤する。そんな中相馬のせいで火災が発生し、子供2人が取り残される。現在の相馬が炎の中突入し、2人を助け出すが、相馬本人はまた重症をおい、脳死状態に。今度は母の代わりに元彼女聡子が相馬の回復を信じ、看病する、という事で話は閉じる

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