2012年3月4日日曜日

夜警/赤川次郎・著

2009年12月31日(木)
主人公栄田は、最新のビル「kヒルズ」の夜間警備員。いつものように巡回をはじめた午前3時、エスカレーター付近に6,7歳の少女がたたずみ、微笑んでいるのを目撃する。保護しようとして、少女を追いかけるが、見失ってしまう。しかし、翌日の午前3時、またしても同じ少女を同じ場所で目撃する。少女の正体は、、、、。
平成19年4月出版。
大晦日の日に辛口コメントもどうか、と思いますが、本作は、赤川先生でもスランプ、あるいは、傑作ばかりを出し続けるわけにはいかないんだな、と思わせる出来だとしか思えません。まず主人公があまりにも「もて」過ぎです。ここまで女性にもてなくても作品になんにも影響ないのに、不必要にもてすぎです。物語として非現実を扱っているのに無意味にもてすぎて読者の共感を得られず、反感すら感じます。だって、警備員の仕事中に、アイドル歌手に慕われ、事件関係者の姪と恋に落ち、同僚の女性からは好意をもたれ、そもそも、それとは別に最初から彼女がいる、という設定です。これらの事実はあまり話しの内容とは関係ないものです。パイロットや弁護士などの職業ならいざしらず、、、。
とはいうものの、後半ギリギリにやっと、赤川節がちょっと復活、で辛くも最低点は免れた、という感じです。

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